IoTとはInternetofThingsのことでモノのインターネットと呼ばれており、あらゆるモノがネットワークを通してつながっている状態を表す概念です。このシステムを導入すると、離れた場所からでも建物内の状況を確認して操作できるようになります。例えばスマートフォンや音声で様々な家電製品や設備を制御できます。IoTシステム自体に自動調整機能があり消耗部品の事前交換や故障予知、機能改善などにも貢献します。

企業はネットワークに接続された機器の利用状況から消費者のニーズを知ることができます。機器同士の自動的なやり取りによって蓄積された情報を分析すれば、生産する製品の種類や量を調整したり新製品の活かすことも可能です。製造工場などでは生産ラインの稼働状況を常にモニタリングして管理・制御できるようになるため、人員や在庫の余剰をなくしコスト削減を図れるというメリットもあります。IoTシステムは普及すれば人びとの暮らしを便利なものにできますが、同時に危険性も増すため適切なセキュリティを構築しなければなりません。

セキュリティが不十分だと機器が乗っ取られて物理的な被害が生じたり、重要な情報が盗まれたりする可能性があります。知らない間に踏み台攻撃に利用され加害者になってしまうケースも存在します。サイバー攻撃によるリスクを避けるには、使用しているシステムや通信経路を把握した上でセキュリティを構築する必要があります。セキュリティを構築するには機器が保存している情報や通信経路を通してアクセス可能な資産を確認し、リスクが顕在化した場合の被害を予め想定します。

個々のリスクの優先度に応じて適切な対策を講じれば、サイバー攻撃による被害を防ぐことができます。